昭和なプラ看板 348 ● 灘の生一本 清酒 天長
酒屋さんの道を隔てたところにある薪小屋と思われるところに付けられていました。
お店の方にも同じお酒の看板がありましたが、断然こっち。なぜって?…それはこっちには堂々“灘の生一本”の表記があったからです。
天長は和歌山市の天長島村酒造が手掛けるお酒…ですが、昭和32年から平成初期まで灘は御影郷にも酒蔵を有していたとのことですので、その頃の看板なのでしょう。
かつてレッテルに“灘の生一本”とあれば有り難がられ売れる時代があり、地方の醸造元が灘五郷に蔵を置くことがステータスみたいに考えられていたのやと思います。ちなみに和歌山県下の蔵では世界一統、大東一、日本城も同じ頃に灘に進出していたものの、今ではどこも地元和歌山に絞って再び地酒として商いを続けてはるみたいです。
そうそう、昔は“灘の生一本”や“伏見のお酒”が一流で、“地酒”というのは蔑まれる要素があったかと思いますが、時代と共に価値が逆転し“地酒”の方が有り難がられる世の中になって、灘で酒づくりをする意味が薄れて撤退していったんでしょう。
てなわけで“灘の生一本 天長”はまぼろしのお酒。現行品は和歌山のお酒として市場に流れています。ちなみに和歌山県下で“天長”を手にとってレッテルを見ますと、社名の前に“加工者”とありました。“製造者”となっていないところが引っ掛かるんですけど…どういうことなんでしょう。
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