防火水槽 245 ■ 東住吉区公園南矢田一丁目6-10
農地の片隅の小屋の前にそれはありました。
住宅地や商業地にあってナンボの防火水槽、どこかから持ってこられたに違いありません。
てっぺんが金網に覆われて使えない状態ながら、真ん中縦に“用水”、その左右に“火”と“防”。やはり文字入りは風情があってよろしいですな。
で、です。下にも何か字が書いてありますわ。これは右から読んで“玉出本二町會”かと思います。多分これ“玉出本通二丁目町會”のことでしょう。
玉出本通二丁目は昭和48年まであった旧町名で現在のどのあたりなのかはもひとつわかりませんでしたが、玉出本通商店街に沿ったどこかの一区画やったんでしょう。
で、ここは東住吉区は長居公園の南側。4キロほど離れたこんなところにいつ、どういう経緯でやってきたんでしょう。戦後、防火水槽が不要になって水甕としての余生を農地で過ごすと言う流れがあったのかもしれません。
などと記しつつ画像処理していますと左側面にも文字があるのを発見。縦に“皇紀二千六百年”とあります。それは西暦で言う1940年、昭和15年のこと。これも記念行事のひとつとして街のあちこちに設置されたひとつなのでしょう。
いろいろと情報が残された防火水槽のおかげで、ちょっと時空を超えた小旅に浸ることができました。
(於:東住吉区) 正味の話、防火水槽ってどれくらい役に立ったんやろ。
※関連記事:
『平成最後の日に』 2019年4月 記
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コメント
製造年代がわかる防火水槽は貴重な資料です。初めて見ました(^O^)/
今年もよろしくお願いします<m(__)m>
投稿: kinsan | 2024年1月11日 (木) 05時08分
●kinsanさま
あっ、確かにいつから使われているものかはわかりませんね。何となく空襲に備えていっぱいつくったのかなぁ程度にしか思ったことがありませんでした。
今年もお教え頂きます様よろしくお願いします。
投稿: 山本龍造 | 2024年1月15日 (月) 13時07分