剥げハゲの文字読めば“戦功”とあるお酒の看板。
再度、桃買いに桃山町へ。
道すがら「まだあるわ」と安心。それがこの看板。
何て書いてあるかわかりますかね。“清酒”と酒店名は読めても肝心の酒名が劣化しすぎて…まぁ時代に合わんという点においては自粛してる奥ゆかしい看板とも言えますか。
よく見ると読めますね“戦功”と。これ、岸和田の山手にある『三輪福』でおなじみ井坂酒造場さんの以前の銘柄。昔々、学生の頃、酒蔵まで買いに行った折にもらった印刷物に“昔は『戦功』の名で親しまれていましたが、酒の神様、三輪明神より『三輪福』の名を頂き…”といった内容のことが記されていたことが結構記憶に残っています。戦前戦中ならともかく、戦後もしばらく“戦功”で出されていたことに対して「へぇ〜」って思ったもんです。余談ですが戦前『戦力』を名乗っていた灘の酒蔵は戦後『千緑』と読みそのまま、漢字を変えたそうです。残念ながら、もう現存しない蔵元の話ですが。
この看板、確か見つけてから30年以上経つと思います。その頃からこんな感じ。お店はもう閉じはった様子でした。ちょっとさみしいなぁとかつて撮った写真を見ますとビールのポスターなど扉に貼ってあってまだ現役。ちょうど10年前の光景。看板の劣化具合がそのまんまですから、こう並べても10年の歳月が感じられんもんですな。ずっとこのままやったらええなぁと思うも、それはないことでしょう。どんな物件も、いずれなくなってしまうもんです。
※関連記事:
『清酒“センリョク”』 2011年8月 記
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コメント
「三輪福」そうなんですか!
一時、オットトが気に入って
愛彩ランドへ行くついでに買ったりしていました。
征露丸→正露丸は知っていましたが。
「センリョク」難波のやっちゃんさまがおっしゃるように、翼賛からの「ロンダリング」
知らないだけで他にも色々?やだやだ。
投稿: mita | 2017年7月19日 (水) 21時24分
へー、お酒の名前にも、そんな歴史が色々あるんですね。
井坂さん、和泉~泉州にかけて多い苗字ですね。
昔、和泉市に仕事に行ってる時、職場に何人か井坂さんがいらっしゃって、お互い屋号や土地名で呼び合っておられました。
投稿: 天王寺蕪 | 2017年7月20日 (木) 14時30分
●mitaさま
三輪福呑みのええ旦那…大阪のお酒みんなで盛り立てていきましょう。
学生時分、富田林の旧村で“忠勇征露丸”と記された看板を見たのが最初で「へぇ」と思ったモンです。
●天王寺蕪さま
泉州に多い苗字、私が思いつくのはやっぱり“寺田”さんかな。
酒造業に紡績に“寺田”の付く社が多かったと記憶しています。
難波のビアバーの大将も寺田さん。勿論泉州出身とのことです。
コメントおおきにです。
投稿: 山本龍造 | 2017年7月24日 (月) 23時42分