防火水槽 162 ■ 岸和田市下野町5-18-10
第161号を見つけた後も歩き続け…暑かったぁ。そろそろ電車乗ろと南海の方へ向かいますれば…え?ひょっよして。
エアコン室外機の下にして横向き、しかも灰色のトタンで蓋までしてあるその姿に最初は「コンクリゴミ箱か?」と思いましたがよく見ると、やっぱりこれは防火水槽ですな。
真っ逆さまに置かれてそれの土台として余生を過ごしている物件(第6号)は以前京都で見たことがありますが、これは…ちょっとしんどそうですなぁ。ま、横向きに置くことで、そのスペースを“物置”として使えるわけですから、第二の人生台と物置掛け持ちしとるわけですから、余生どころか…立派なヤツです。
防火水槽…ま、何げに「古いモンが残ってまっせ」ってことでこの様に採集していますけど、その多くが戦中に焼夷弾対策で街中に置かれたものなんかもしれません。調ますればやはりその様で、大津市歴史博物館さんのブログの記事“大津百町に残る防火水槽”に詳しく記されていました。そうか…そう思うとこれも戦争遺産みたいなもんなんかもしれません。まぁどれも70年以上そこに佇んで今に至っている…エアコン室外機の台になるなど、この第162号も思いもせなんだことでしょう。平和利用と言えば平和利用。ま、ええ余生なんかもしれません。
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コメント
真っ逆さまに置かれている防火水槽は、確か旭区清水の立派な旧家門前で視た記憶が…これは封印(不戦)を意味してるんでしょうか…
一方横向きに置かれてる防火水槽は“予備役”…今はエアコン室外機の台に甘んじてるが、“一朝事あれば”いつでも“現役”に戻るゾの意思表示でしょうか(笑)。
「空襲は怖くない!逃げずに火を消せ!」と戦時中、政府は「防空法」を制定し“落下した焼夷弾の処理”を国民に命じたんですワ(汗)。
お盆と敗戦記念日が重なった昨日、イロイロと考えさせる一日でした…
投稿: 難波のやっちゃん | 2015年8月16日 (日) 09時33分
一時期、戦後すぐの航空写真をみて、空襲の被害を受けていない地区=昔の建物が残っている地区で防火水槽探しをしていました。逆にいうと、空襲の被害を受けた地区には防火水槽が残っていないです。そういう逆説的なところも含め、防火水槽は戦争遺産だなと思ったことがあります。
投稿: 荒川防火水槽研究会 | 2015年8月17日 (月) 10時35分
実際、バラバラと焼夷弾が落ちてきて防火水槽の水をかけることができるか?答えはNoです。少なくとも、私は。
母が疎開先の伊豆の山奥から対岸の清水の大空襲を見て、子ども心に「きれいやなあと思ったわ。けど、そんな口にしたら絶対あかんと思ってた」と言うてました。未だに清水を通ると母のその時の気持ちも含めて「すいません」と謝ってしまうんですが、そんなもんやと思います。
防火水槽と言うのは、戦争遺産やとつくづく思います。
投稿: 天王寺蕪 | 2015年8月17日 (月) 22時10分
知らず知らずのうちに消えて行っている防火水槽。戦争の遺物として記録だけでも残す必要があると思います。
投稿: kinsan | 2015年8月18日 (火) 06時08分
●難波のやっちゃんさま
そういうことなんですね。まさに国家総動員ですか…年に一回くらいはあれこれ考えんとと思います。
●荒川防火水槽研究会さま
あぁ…なるほど。そういうことなんですね。今度からそういう目で町を見てみたいと思います。納得です。
●天王寺蕪さま
そもそも防火水槽に貯められた水でどれだけの火事を消せるというのか…どこか竹槍で突いて飛行機を落とすというのと一緒やなぁと思います。それだけ追い込まれていたということですね。あざ笑うこともできません。
●kinsanさま
これはこれは…リンク先のブログはkinsanさまによる記事ですよね。勉強させていただきました。
これからはもうちょっとあれこれ当時を想像しながら採集を続けたいと思います。
皆さんコメントおおきにでした。
投稿: 山本龍造 | 2015年9月 1日 (火) 10時50分