日本盛で獺祭か…
今日は西宮は今津で仕事。せっかくやしと灘の酒蔵でも寄って帰ろと海の方へ。“酒蔵通り”と記された道にたどり着き、東に“大関”看板見えるも西へ。行けども…酒蔵見当たらず。「はて?」と思いつつ行くと“日本盛”が。そこに…こんな掲示物。
見ての通り今をときめくあの“獺祭”の文字。「えぇ?」。よく見ると日焼けして薄くなった文字に“特約登録店”とあります。
「どういうことなんや」…これは行くしかないと日本盛の運営する“酒蔵通り煉瓦館”を目指しました。
建物のてっぺんに“日本盛”のマークあるも、いちばん目立つ入口の脇には“山口の山奥の小さな酒蔵 獺祭”と記されたノボリ。灘は西宮郷で、しかも大手醸造元の観光施設の光景として…違和感があるというか何というか。
「時代はこうなんや…」と何とも言えん気分で中に入りますれば…
…ご覧の通り。デーンと獺祭がディスプレイされています。もちろん自社製品中心にあれこれ販売されてはいますがこの扱いは、かなり本気。何でも獺祭の醸造元、旭酒造の社長がかつて3年間、日本盛に勤務していた関係で扱っているとか。氏の入社当時の写真まで飾られていて、そこにここの支配人も写っていましたので、深い縁で結ばれているのでしょう。
とは言え…やっぱり時代は変わっていくなぁと実感。大手メーカーが地方の酒蔵からせっせと原酒を買い集めていた時代があって、“桶買い”をマスコミに叩かれ生産力増強したものの今度は清酒離れで売れずで大手から地方蔵に原酒を売る時代(※)になって、そして今、人気の地方名酒とコラボ…ですか。
灘五郷…言わずと知れた銘醸地ですが、今は地方蔵との優劣もなく、共に日本酒を盛り立てていこうといった機運なんでしょうかね。
蔵元数が半減、自家醸造を再開できずにいる蔵も多くある現実。震災から20年…世の中変わっていくもんやなぁと思いつつ、変わらずに、また変われずに時が流れる世界もあって…何やようわからん様になってきました。
お酒買って帰路へ。もちろん日本盛。量り売りの2銘柄試飲させてもらいましたけど、うまいうまい。さすがいま、量り売りをウリにしてはるだけのことはありますなぁ。
今日は宵戎。ちょうどええわと西宮戎神社寄ろかと思えば突然の雨。久々にずぶ濡れ…雨雲とともに電車で西宮郷を後にしました。
(於:兵庫県西宮市) 獺祭が山田錦買い占めてるとかそんな話が聞こえてきてた…
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コメント
「日本盛」といえば、4年間(1年~4年)通った小学校に隣接していて、その頃から酒の匂いを嗅いで育ったんですわ。
43号線が未だ舗装される前から、完成して歩道橋を渡る様に指導された時代です。
今でも阪神に乗りますと懐かしい景色が見えて、毎回あの頃を思い出します。
投稿: 戦後派 | 2015年1月10日 (土) 09時04分
弟が山村硝子に勤務してたんで、日本盛の煉瓦館にはよく行きました(ガラス工房やまむら)。
獺祭…先ずそのネーミングに驚かされます!
西宮酒造で修業される前に、桜井社長の出身校松山商大の記念館が甲子園口にある事から西宮に縁があったんでしょうネ。
商売繁盛で笹持って来い!…笹とは酒でしょうか、山田錦でしょうか(笑)。
灘五郷の酒蔵通りもあの震災ですっかりマンション・大型店舗通りに変貌しました(汗)。
投稿: 難波のやっちゃん | 2015年1月10日 (土) 09時34分
獺祭 知らないので調べてみました お供え 難しい言葉があるものですね カワウソが魚を並べる行動から 利口になりました それにしても高そう
投稿: tougei1013 | 2015年1月11日 (日) 08時01分
灘の酒造メーカーさんも色々工夫している&苦労しているようですね。5年ほど前ですが、某酒造メーカーに勤めている知り合いが、「これからは海外、特にヨーロッパに販路を見出すために、積極的に見本市に出品してるんですよ」と話していました。お隣さんではなく、ヨーロッパと言うところが、そこのメーカーの気持ちを感じましたが・・・
投稿: 天王寺蕪 | 2015年1月11日 (日) 22時54分
●戦後派さま
戦後派さんにとっての“心の地酒?”と言えば日本盛になるわけですね。お酒のにおい漂う教室で授業…よろしいなぁ。
で、舗装される前の43号線…って、古い話やなぁと思いましたけど、自分も外環状線(国道170号線)の未舗装状態(建設中)を知ってる訳で…古い人間ですわ。
●難波のやっちゃんさま
あ、そう言えばガラス工房がありましたっけ。コロッと獺祭に気をとられて、スルーしてしもてました。
で、確かにそのネーミングセンスにはオドロキがありますね。まぁそれ以外にも独自路線で…ずっとうまく行きます様に。
震災を機に廃業、撤退を決めた蔵に、再建を果たしたもののその後うまく行かなくなった蔵もあって…複雑な気分になります。
●tougei1013さま
私は“書物の散らかる様”という意味もあることを今回知りました。
●天王寺蕪さま
海外でも随分日本酒が呑まれる様になったと言われて久しいですが、そのパーセンテージと言えば微々たるもんやないでしょうか。やっぱり日本で日本酒が売れんと…
ドイツでビール、フランスでワイン、イギリスでウイスキー…世界的に“国酒”離れが進んでいるそうで…それ思えばやっぱり輸出にチカラ入れるのがええのかもしれませんね。
皆さんコメントおおきにでした。
投稿: 山本龍造 | 2015年1月13日 (火) 18時11分