琺瑯タンクの余生 26 ● 滋賀県甲賀市水口町三大寺
ちょっとこのカテゴリに入れていいのかどうか…
貴生川駅降りてしばらく歩くと川の向こうに“貴生娘”と書かれた看板が見えましたので寄ってみることに。旧街道に面したそこはディスプレイに古い一升瓶が一本置いただけでひっそりしてちょっとさみしげ。ぐるっと裏側にまわってみますとこんな感じでそこは貴生娘が経営する地ビールレストラン“寿賀蔵”でした。営業時間外だった様でこっちもまぁひっそりとしています。で、その横にご覧のとおり琺瑯タンクが野ざらしでデンと置いてありました。
珍しい銀色の塗装の密閉型で、よごれた感じではありません。さらに蔵の横にはこれまた珍しい角型のタンクが2基置かれていました。これは…はじめて見ました。むかしお酒やったか醤油やったか忘れましたが丸型と角型では出来上がりに差があって、丸型の方がマイルドな味わいになるといった様な話を聞いたことがありますが…ホンマなんでしょうか。ま角型の方がムダな面積がなくて合理的の様に思いますが、丸型が主流なこと思いますと、ホンマなんかもしれません。
それ以外にも開放型のものが何本か置いてありました。これらのタンク、ひょっとしたら、一時的にここに置かれているのかもしれません。と言うのは蔵内の整理をしているのか、他にも醸造機器と思われる様なものを外に出して移動されている様な感じに見えましたので。ま、それだとええんですが、お酒も売れんしとビールの充実をはかろうとしてタンクが放り出されたのやとしたら、ちょっとさみしいですね。
こちらの蔵元では、清酒、ビール以外に焼酎も手掛けられている様子。なかなか日本酒一筋とはいかんのでしょうなぁ…
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コメント
琺瑯タンクと云えば神戸製鋼所琺瑯部(神鋼フアウドラー)のグラスライニング…
戦争で被害を受けた灘五郷酒造各社から大量の酒タンク受注、そして昭和30年代には麒麟麦酒、朝日麦酒や大日本麦酒へのビールタンクの大量納入!
従来の上部開放タンク(木製蓋)が重くて不便、衛生・味や品質に影響する事から開発されたのが酒密封タンクとか…
結局、私の酒人生はアサヒビール西宮工場の閉鎖と共に終わりました…後は余生です。
この地ビールレストランがある“杣街道”エエ感じですナ…こんど甲西から甲南(忍者屋敷)にかけて歩いてやろう(笑)。
投稿: 難波のやっちゃん | 2014年10月18日 (土) 09時44分
若者の酒離れに車離れ、携帯命が小遣いの唯一の使い道みたいな・・・。
アウトドアで遊ぶと半分、否それ以上が我々世代か先輩達。
テニスに行っても「エッ!」ておばちゃんでも日焼け防止に苦労してはります。
「あなた~を待つの~♪」なんて、もう成立しませんな。
投稿: 戦後派 | 2014年10月19日 (日) 08時01分
●難波のやっちゃんさま
酒蔵でよく見かけるのが、おっしゃる“神鋼ファウドラー”のと“灘琺瑯”のタンクです。やっぱり日本一の酒処にはそれにまつわる業種もちゃんと存在してるということですかね。
で、密閉型開発の訳はそういうことやったんですね。確かに開放型のフタは重たい重たいし落ち込ませてしもたら出すのに大変でしたわ…って何やってきたんでしょ。ちなみに密閉型のそれは、モロミがうまく発酵せんみたいなことを聞いたことがありますが、酵母添加主流の今では…どうなんでしょう。
先日アサヒの西宮工場やったところを電車から見ました。更地になるといかにデカい工場やったのかがよくわかりますね。やっぱりさみしいもんです。
>>後は余生です。
これは…余計です。
●戦後派さま
いやホンマ、今の若い衆は通信費に使う金額が多すぎてそらお酒やらクルマやらに手出ませんでしょうね。おまけに景気も悪いままですし。どこか気の毒に思いますわ。
お二人ともいつもコメントおおきにです。
投稿: 山本龍造 | 2014年10月20日 (月) 22時33分