アイフ製薬の旧社屋を偲ぶ
長堀通は上本町1丁目のバス停前にある重厚で大きな蔵のある立派な日本家屋。先月末その前を通りますればご覧の通り屋根瓦が外され何か工事がなされていました。キレイに保たれた建物ゆえ、これはきっと屋根瓦の葺き替えなんやろなと安心してその場をあとにしていたのですが、今日再びこの前を通りますれば…
…こんな状態に。何とも言えんさみしさ。まさかこの様な展開になるとは。そう言えば隣接するコインパーキングもしばらく前に閉鎖されていたし…ここも、やっぱりマンションになるんでしょうか。コンクリ建造物の解体もさみしいもんですが、木造建築のそれは…何とも痛々しいもんがありますわ。
定かではありませんがこの建物は胃腸薬『アイフ』の本家で隣接する蔵は工場か原材料の倉庫やないか思てました。「で…裏手のアイフ製薬はどないなったか?」とまわってみますと…跡形もなく新しい建物に変わっていました。いつの間に…
“いつまでもあると思うなサイフの中身とアイフの工場”…「どうせならここで出されている胃腸薬『アイフ』の現物を服用してから記事にしよ」と思てましたが、クスリの入手がないままに、建物がなくなってしまいました。
在りし日のアイフ製薬の社屋の姿がこれ。3年前に撮ったものです。こちらもかなり昔ながらな風情が色濃く残っています。稼働している会社という雰囲気はなく、いつもシンとしていましたので、もう製造販売はもうされてなかったのかもしれません。会社自体は今も現存する様ですが…
昔、アイフのポスターをモチーフにして世相を風刺した“サイフ”というパロディ作品を広告批評だったか何かで見たことがあります。パロディの題材に使われるほど全国的に売れていた頃もあったのでしょう。
何となくひっそりとあったものがなくなる…気がつけばあそこもここも建て替わってしまいました。そうなったらそうなったで、昔はどんな建物やったか思い出せんことも多いんですが…ここは例外ですわ。
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コメント
我が家の近所でも「不動産」が動いているのをよく目にするようになりました。
デフレ脱却のサインなのでしょうか?
投稿: 戦後派 | 2014年4月11日 (金) 07時02分
“いつまでもあると思うな親と金…”
サイフの中身とアイフの工場…なるほどネ(笑)。
「胃腸良薬 アイフ “THE AIFU”」
戦前からある会社 順和商會が前身、アイフは“愛腑”からきてるようで、内臓を大事にせなアカン!とブリキ缶入りもあったとか…
歴史ある社屋が無くなると云う事は誠に寂しい限りです。
で、跡地は隣接する介護保険施設“みずほ倶楽部”が拡張するのかも…
“ないと思うな運と災難”
投稿: 難波のやっちゃん | 2014年4月11日 (金) 09時24分
最近、そっち方面に足を延ばしてなかったんですが・・・あらら、あのお宅、そんなことになってたんですね。そうなんですよ、ちょっと風情のあるお宅の屋根が取り払われると、とりあえずドキドキしてしまいますよね。
なんか、残念ですねえ。そうか、脱デフレで不動産が動くんですね。納得しました。
投稿: 天王寺蕪 | 2014年4月11日 (金) 18時18分
大阪市内にもチラホラと残る大きなお屋敷も、時代と共に少なくなってきてますね。
天王寺警察のちょっと向こう側にある、歴史を感じる大きなおうちはまだあるのかなぁ?
投稿: 雀のお宿 | 2014年4月12日 (土) 14時23分
「雀のお宿」様、あのおうちですね、酒屋さんの並びの。大丈夫です。まだ、健在です!ご安心ください。
投稿: 天王寺蕪 | 2014年4月12日 (土) 22時08分
天王寺蕪様、情報ありがとうございます。
港区在住ゆえ、あの辺はめったに行かないのですが、あのお家はすごく印象に残っています。
投稿: 雀のお宿 | 2014年4月13日 (日) 13時32分
●戦後派さま
いやホンマ動いてますよ不動産。景気ええのも善し悪しですね、景観には。
●難波のやっちゃんさま
アイフは“愛腑”でしたか。なるほど、そのまんまのネーミングやったんですね。
昔はもう胃腸薬にとてもお世話になってたんで、その頃に飲んでたら、もっとスカッとした青春をおくれていたのかも…とか何とか。
多感な頃を過ぎて、胃腸薬とは縁が切れました。
●天王寺蕪さま
そうですねん。朽ちかけてるものがなくなるのは「まぁ…仕方ないか」と思うんですが、キレイに使われているお宅が無くなると言うのは…堪えますわ。
●雀のお宿さま
“天王寺警察のちょっと向こう側にある、歴史を感じる大きなおうち”って…あれかなぁこれかなぁどれやろか。どこも変化なしなのでとりあえず安心ですが…国有でもない限り、やっぱりなくなるんやろかと思てしまいます。
皆さんコメントおおきにでした。
投稿: 山本龍造 | 2014年4月18日 (金) 11時06分