昭和なプラ看板 58 ● うめ仁丹/グリーン仁丹
“うめ仁丹”と言えばその昔、私が小学校高学年時分に流行っていました。仁丹っぽい苦味がほんの少しあって、その中が酸っぱい…苦くて酸っぱいというその味わい、甘いか塩辛いかという駄菓子のそれとは一線を画する代物で、ちょっと大人な気分になれるという要素もあってか「おいしいなぁ」と思ったもんです。とは言え薬局で買うモン(=医薬部外品やったか…)故、お小遣いではとうていしょっちゅう買えんわけで、でもそこがまたくすぐられるわけで…とか思っていましたらさすが駄菓子業界、この人気に便乗してオリオンが“梅ミンツ”というお菓子を出しましたが、全然別モンで…ま、うめ仁丹の10分の1ほどの価格でしたから、そんなもんでしょうかね。
…と、“うめ仁丹”のことをもう少し調べよと思ってネットで検索しましたら…なんと、昨年の春、1年前に製造中止になってたんですね、グリーン仁丹とともに。
全然知りませんでした。まったく想像もしていませんでした。いわゆる『仁丹』はじり貧でも、うめ仁丹、グリーン仁丹はそれなりにこの時代にも受け入れられていると思っていたけど…そやなかったんですね。
写真に写るのは3年前の仁丹の日に仁丹本社で買ったもの(当時の記事“2月11日 211・ジンタンタン♪で「仁丹の日」”)。懐かしさと直売の安さに惹かれて買いましたけど、すっかり口に含むの忘れていたことを思うと、やっぱり売れてなかったのかなぁと思ったり。あれこれ思いながら久々に口にしたうめ仁丹は…湿ってぐんにゃり…ですが噛むと、あの小学5〜6年生だった頃の気分がふわぁ〜っと甦る感じがします。ちょっとタイムスリップできるアイテムとも言えますね。それを思うと、うめ仁丹の廃盤は…大事なものを失った様に思えてきました。そしてもうひとつのグリーン仁丹、こちらも口にしてみましたら、湿りもせず、カリッと音を立てて割れたあと、ミント味が口中に広がり…ま、これは他社のフリスクとかでまぁ、代用できそうに思いました。
「いつまでも、あると思うな…」ってものごとって、いろいろあるもんですね。ちなみにうめ仁丹は1969年発売、グリーン仁丹は1975年発売。うめ仁丹は1987年にリニューアルされていた様です。昔と同じ味に感じたんやけどなぁ。
| 固定リンク | 1
「プラ看板」カテゴリの記事
- 昭和なプラ看板 328 ● Jintan / グリーン仁丹(2025.02.11)
- 昭和なプラ看板 327 ● トヨ雨どい(2025.01.30)
- 昭和なプラ看板 326 ● KIRIN BEER(2025.01.20)
- 昭和なプラ看板 325 ● One CUP OZEKI ワンカップ大関(2025.01.18)
- 昭和なプラ看板 324 ● カネボウ薬品(2024.12.13)
「河内」カテゴリの記事
- ▶︎ ▼ ▶︎ は ト マ ト(2025.02.15)
- 点野五丁目の春景色に掠れたマルフク看板、午後1時53分。(2025.02.14)
- 高架下でひっそり黙礼(2025.02.01)
- 大阪平野の夕日、午後5時5分。(2025.01.31)
- ハイパー雑木林(2025.01.27)
コメント
龍造さん、お久しぶりです。うめ仁丹・グリーン仁丹が、なくなったんですか。悲しいなあ。私も小学校の高学年の頃、うめ仁丹が大好きでした。当時の私は乗り物酔いが酷くて、バスでの遠足が憂鬱の種でした。そんな時、うめ仁丹を知りました。なんか口に入れてると、酸っぱさでバスに酔わなかったんです。グリーン仁丹は大人になってから、愛用してました。今のフリスクみたいな感じで、愛用していました。久々のケースの写真、おおきにです。二つとも、おじいちゃんの代名詞やった仁丹のイメージを大きく変えたと思うんやけど。残してほしかったなあ。ええもん・懐かしいもんが、どんどんなくなっていくのは寂しい限りでんなあ。嫌や嫌や。
投稿: がんさん | 2012年3月23日 (金) 18時42分
うめ仁丹、懐かしなあ。「梅ミンツ」の記述に至るまで、まんま記憶そのままです。
なぜか小学校の一時期学校で流行りました。
やっぱり高かったですね。誰かが買ってきては一粒二粒おこぼれをもらう程度で、たまに両親にねだって買ってもらっては大事に食べて、そう、しばらくしたら忘れて湿気てました。
仁丹はてんでダメでしたけど、うめ仁丹、グリーン仁丹は好きでしたね。
グリーン仁丹が発売されたときCMやっていたのは篠田三郎だった記憶があります。当時ウルトラマンタロウ出演直後で売り出し中だったはずです。
投稿: ぽんぽこやま | 2012年3月24日 (土) 03時39分
梅仁丹。流行りましたね。私の学校でも。
全国的に流行ったんでしょうか?
当時、お菓子感覚で食べていたんですが、人から恵んでもらって自分で買ったことはありません。
後に出たグリーン仁丹もお菓子みたいでした。
ぼんぽこやまさんへ。
「クールな味。青年の香り」
ていうフレーズでしたね。
レモン仁丹いうんもああ
投稿: わい | 2012年3月25日 (日) 04時19分
この記事に関しましてはやっぱりというか何というか“同世代やなぁ”なコメントを頂きました。
●がんさんさま
久々にお越し頂いて嬉しく思っています。
バスの酔い止めに“うめ仁丹”ですか。なるほどー。“吐く直前って口中酸っぱなった”ことを思い出し、事前に酸っぱいもん口にしてたら酔わないということかもと思いました。
しかしなんです、“乗り物酔いに・仁丹”という看板を見たことありますが、あの味は…余計に気分悪なるかもですね子供の場合。
ほんま、知らん間に色んなモンが消えていく…昭和も遠くになりにけりやと思いますわ。
●ぽんぽこやまさま
あの頃のうめ仁丹事情をリアルに解りあえたみたいですね。うれしいなぁ。こういう繋がり方ってホンマ、ネットのええとこやなと思います。
うめ仁丹も好きでしたが、最近は“仁丹”も好きですね。ただ「おっさんくさいニオイさせてはるわ」と思われるのがマズいので、滅多に服用せんのですが。あと「どうも胃の調子が…」って時にも効果があるみたいです…思い込みかもしれませんがね。
wikiで調べてみたら、おっしゃる通り、篠田三郎さんですね、グリーン仁丹の広告に出ておられたのは。しかしなら…よー覚えてはりますわ。
あ、それからこの記事も“おっさんホイホイ”ですね。
●わいさま
ほんまになんであんな“医薬部外品”が小学生の間で流行っていたのか不思議です。決して小学生が自ら買える金額じゃなかったのに。あれはひょっとしたら、おじいちゃんとかが買ってあげていたのかもですね。
レモン仁丹は…CMでしか知りませんわ。「レモンのキッスはじけてるラララ〜♪」というCMソングのへたくそなこと…ってま、ひとのこと言えませんのですが。
ちょっとした同窓会的な話になって…コメント頂いたアラフィフの皆さん、有り難うございました。
投稿: 山本龍造 | 2012年3月27日 (火) 11時23分