清酒“センリョク”
元店舗な感じの家屋の壁面に1枚だけ琺瑯看板が残っていました。そのひっそり感が、とても町の雰囲気づくりに役立っています。
看板には『センリョク』の文字。“千緑”と書く灘は魚崎酒造のものです。「千の緑…エバーグリーンって感じやなぁ…」ではありますが、残念ながら30年ほど前に蔵は廃業、今は…というか古い情報では、ブランドだけ他社が引き継いで清酒『千緑』は売られている様です…って、市場で見かけたことはないのですが。
で、この『センリョク』ですが、戦中は『戦力』と記したそうです。戦後の昭和22年、永遠の平和と繁栄を願って『千緑』と改めたとか。同じ響きで、見事に意味合いを変えたもんですね。その発想の転換の見事さに、日本人の気質を見る様に思うのですが、どうでしょう?。今日は8月15日。
(於:東成区) 清酒『タイガース』も、元々はこの魚崎酒造のお酒。
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コメント
龍造さん こんにちは
『戦力』から『千緑』ですか、見事なロンダリング(笑)。
戦費調達と後顧の憂い無く戦場へ往けるよう設立された公的年金制度、富国徴兵保険(今の富国生命)が思い出されます(汗)。
敗戦は遠くなりましたが、決して忘れてはいけませんね。
投稿: 難波のやっちゃん | 2011年8月17日 (水) 13時25分
難波のやっちゃん さま
富国生命のルーツはそこにあるんですか…知りませんでした。というかあまりの何も知らんさ加減に「こらぁあかんな」とようやく思う様になってきました。
戦争はもちろん体験してないけれども、それでも聞き伝えを若い衆に伝えていく必要はある…のは解りますが、コトバに説得力があるのかなぁと思ったり。あんまり解った様なことは言えませんし言いたくもない訳で。
それでも「できる限り戦争はせん方がええ」とは言えるかも。
ま、全世界の人々が「正解はひとつじゃない」と考える世の中になってほしい、そう近年思っています。
コメントいつもありがとうございます。
投稿: 山本龍造 | 2011年8月17日 (水) 23時13分
こんばんわ。凄くひさしぶりの登場です(笑)
千緑ですか。この銘柄は琺瑯看板系のサイトで存在をしったのですが、ネット検索で調べてみると廃業されたのは1994年のようですね。
投稿: からす | 2011年8月19日 (金) 20時16分
からすさま
久々でも覚えてくれてはるんですね。嬉しい限りです。
で、廃業年は1994年でしたか。近いうちに記事に反映させて頂くことと致します。ちゃんと調べてから記事にせんとあきませんね。
いつも情報を有り難うございます。
投稿: 山本龍造 | 2011年8月21日 (日) 23時20分
こんばんわ
もちろん憶えてましたよ。ただ最近はあまりネット自体をやってなかったというか・・・(笑)
いえいえ、私もこの銘柄はネットで存在を知ったくらいですから余り詳しい事は知らないんです(^^;)これも検索してて判ったのですが、戦時中は金露酒造と合併してたようですね。
投稿: からす | 2011年8月22日 (月) 23時23分
からすさま
戦時中は国策でいろいろ合併させられたみたいですね。
私がお酒に興味を持ち始めた頃には、まだ魚崎酒造さんの蔵はあったのを思い出しました。
コメント有り難うございました。
投稿: 山本龍造 | 2011年8月23日 (火) 10時05分