防火水槽 58 ■ 平野区平野本町3-1-19
平野区ではじめて見つけた防火水槽は、ご覧の通りの本格派。さすがは戦火に巻き込まれることなく今も風情ある旧平野郷にとてもマッチした物件です。
この第58号、昔ながらな格子ある町家の中に、まさに“鎮座”しています。その材質は重厚感のある石。その上には木のフタ、そして大きな重石。“イザっ”と言う時にヤワな人では消火作業できんのやないかとは思いますが、構成美としてはじつに落ち着きがあってかっこよくまとまっています。
よく見ると、どうやらこの物件の正面には文字が彫り込まれています。私には『私』と記してある様に見えるのですが、どうでしょう? 防火水槽が現役だった頃には、“官製”のと“私製”のがあったと言うことではないかと考えているのですが、これもあくまでも想像上の話です。(注:“この文字は草書体の「水」だと思います”というコメントをおとんさんから頂きました。てなわけで“私”ではありません。失礼致しました。おおきにおとんさん)
風情ある平野郷にあまりにぴったりすぎて“出来すぎ”な感もありますが、ほとんどオブジェとして残っているというのもちょっとテーマパークっぽくてええかもしれませんね。ま、“戦争遺産としての防火水槽を探す”というニュアンスからすると…ややはずれているとも思いますけれども。
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コメント
山本龍造さん、初めまして。
う~ん、この文字は草書体の「水」だと思います。
http://www013.upp.so-net.ne.jp/santai/santai.htm
古い民家の白壁などに草書体で書かれている「水」をときどき目にしませんか。
と、まじめに突っ込んでみたものの、
龍造さんのことだから、いちびりかましてるんかも?
投稿: おとん | 2011年7月19日 (火) 00時06分
おとんさま
はじめまして、ようこそお越しくださいました。
…っっく。いちびりかましてませんですょ。ちょっと無知でしたね。お教え頂いたサイトから“水”を調べますれば…確かにおっしゃるとおり。一応“私”も調べてみますれば…似てるなぁ、でも別モン。てなわけで私の記事は、間違ってました。
しかし何です、ほんまうまいこと私が傷つかん様にコメント書いてくれはりましたねぇ。感謝致します。
で、“私”と言えば、拙ブログの昔の記事『 私 』(https://osaka.way-nifty.com/blog/2007/09/post_a71a.html)と言うのがあって、要するに京都の鉄蓋に“私”と記してあるのは何かいな?という内容なんですが、これももし“水”と読むのなら、すっきり解決するんですが…やっぱりこっちは“私”にしか見えませんで…どうなんでしょうかね。
適切な指摘を有り難うございました。
これからもあれこれ書き込み頂ければさいわいです。コメントおおきにでした。
投稿: 山本龍造 | 2011年7月19日 (火) 10時25分
防火水槽界のエリート、保守本流といった雰囲気ですね。
いつも見かける庶民派の防火水槽も好きですが、時にはこういう優雅な物件も発見してみたいものです。
投稿: 荒川防火水槽研究会 | 2011年7月22日 (金) 01時28分
この防火水槽、石の削り出しなんですね。
確かに「水」と刻まれています、と偉そうに申しておりますが、都合上仕方なしに勉強して、最近ぼちぼち読める様になったんですけど。
この書体が使用されているのと、平野郷と言う場所から考えて、もしかして江戸時代の物かも知れませんね。
しかし御大、荒川さんのコメントはさすがです。
投稿: ナムダー | 2011年7月22日 (金) 21時27分
●荒川防火水槽研究会さま
いつも寸評をありがとうございます。“防火水槽界のエリート”と、なるほどそんな“ぼんぼん”な感じが漂って…さすが本家本元ならではの解釈ですわ。確かにたまにはテイストの違う物件にも出会わんと気分がマンネリ化すると言うか何と言うか…はい。
●ナムダーさま
そうでっせ、“水”でっせ…いやはや、何ともお恥ずかしい。やっぱりおっさんになっても勉強せなあきませんな。
で、何ですか?江戸時代のかも??と。木製やコンクリ製ではやはりそんなに保たないでしょうね。
皆さんに教えられてようやくその良さが解ったかも。ええモン見つけたっと。解釈と推測…おふたりともコメント有り難うございました。
投稿: 山本龍造 | 2011年7月22日 (金) 23時20分