道修町の鉄蓋3つ。
味気ない都心の街並でも、この町の様に歴史あるところの路面には、ええ感じのモンが残っているもんですね。
左上のは郵政省と電気通信省とに分割される前の“逓信省”時代のものでしょうから、1949年以前から存在するということみたいです。フタ自体もええ感じですが、やはりまわりが石でできているところが味わいをより深めています。今日でこそ電話線も地中化が進んでいますが、やはり“電信柱”が今も主流のことを思うと、このあたりはかなり進んでいたということなんでしょうか。
右上のは、多分水道の止水栓が収まっているフタでしょう。ま、割と見かけますね。
それで3つ目のやつ、これが何なのかがもひとつわからなくて。右から『道修町 道親會』と記されています。これは…行政に頼らずこの町の有志が集まって何かを敷設したのでしょうかね。それが水道なのか何なのかは…開けてみないとわかりませんが。昔からいつ見ても開けられた形跡がありませんので、今ではもう“記念碑”的にそこに残されているのかもしれません。
あと、この町でよく見かけるのがこの12〜13cm角の小さなフタ。最初は「何かいな?」と思っていましたけど、これは薬の神さん『少彦名神社(神農さん)』の毎年11月22~23日に行われる神農祭の時のくす玉や献灯提灯を飾るための柱を立てる為の穴のフタみたいです。
さてこれらの鉄製のフタ、人が出入りするモンではないので“マンホール”とは言わん訳で「いったい何と言う名前なんか?」と調べますと、どうやらそのまま『鉄蓋』というみたいです。こういうモンにもちゃんと業界団体も存在していて、その名も“水道用鉄蓋工業会”。“ガス用”や“通信用”と、水道用のそれは…何が違うんでしょうかね。
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コメント
山本龍造さん、こんばんは。
道修町にそんな鉄蓋があるんですね。
マンホール好きの人たちがいることは認識していますが、街中に(街中だから?)そんな鉄蓋があるとは意識していませんでした。
面白いですね。
投稿: びんみん | 2011年6月 5日 (日) 23時07分
え~もんが残っているんですね。『道修町 道親會』のものは、その大きさや場所が分かりませんが、やはり神農さんの神事絡みのもののように思えてならないのですが・・・。
投稿: ファジー | 2011年6月 6日 (月) 09時28分
古くからの街の鉄蓋は流石に由緒あるものが多いですね~
私も鉄蓋には興味があってあちこち行く度に見ているんですが
郷土色豊かというかその地方独特の味わいがあって
見ていると結構楽しいものですね^^
投稿: とんま入道 | 2011年6月 6日 (月) 20時10分
●びんみんさま
自分がマンホール好きか否かはわかりませんが、ついつい見てしまいますね。何て書いてあるのかとかいうのも気になりますし、摩耗してツルツルしてる質感もええなぁと思います。まぁ、コレクターになるほどではありませんが。
●ファジーさま
そうですね、『道修町 道親會』のもの、私が勝手に水道か何かの蓋やと思っているだけで、神農さんの神事の時に、ごっつい飾りを付ける為の穴があの下にあるだけかもですね。今秋、確かめに行くこととします…忘れそうですが。
●とんま入道さま
はじめまして。ようこそお越しくださいました。
何なんでしょうかね、鉄蓋の魅力って。あの蓋自体に魅力があることとともに、「あの下には空間がある」という事実が“大坂城の抜け穴”やないですけど、「どこに繋がってるんかなぁ」と想像させられるから、興味が湧くのかもしれません。
最近は色付のもありますが、私はやっぱり旧来のやつが好きですね。
皆様コメント頂き有り難うございました。
レスが遅くなりましてすいませんでした。
投稿: 山本龍造 | 2011年6月 9日 (木) 18時25分