ソース 25 ▲ 羽車とんかつ ソース
明治37年大阪に生まれ、戦後堺に移転、そして今は和歌山に生産拠点を持つ…“和歌山産の大阪モン”とも言える羽車の“とんかつ”を、今回も定番の焼きそばにして食してみました。
まずはパッケージ。フタの大きさ、レッテルのシュッとした今日的デザインには、いわゆる“地ソース”なものは全くなく、もひとつ面白みに欠けます。お皿に出して見ますれば、かなり高濃度で、ドロッとしています。片栗粉的な粘度ではなく、野菜果物たっぷりといった感じです。
さてそのお味。太く深く、適度な酸味もあり“甘すぎる”ことのないホンマもんな味わい。見た目同様、やはり味わいにもジャンキーさが感じられません。日本農林規格JAS特級のお墨付きならではの品質なのではと思います。焼きそばに絡めますとその“甘くない”感じがビールにぴったりといったところでしょうか。イカリやカゴメほどメジャーな存在ではありませんが、準大手の心意気が感じられる、そんな逸品でした。
終戦から昭和47年まで堺に本拠地を置いていただけあって、泉州・堺では、この様に“羽車”の琺瑯看板を見かけることが多かった様に思います。写真は10年前に堺で撮ったものですが、googleのストリートビューでチェックした限り、もう建物ごと存在しないみたいです。
それからこの社のマーク、昔から「南海のマークとそっくりやな」と思っていましたら、やはりそうやとのこと。明治の終わり頃、当時の南海社長から「うちのマークを使ったらどうや!」のひと言があって決まったとハグルマのHP、“ロゴマークの由来”に記されています。何と大らかな時代なんでしょ。南海電鉄のマークが変わってしまった今となっては「変わったマークやな」程度のことでしょうけど、いまだにもめ事もなくこれが使われていて…ちょっとええ話やなぁと思ったりします。
名称:濃厚ソース 原材料名:野菜・果実(トマト、りんご、たまねぎ、その他)、醸造酢、糖類(砂糖、ぶどう糖加糖液糖)、食塩、発酵調味料、コーンスターチ、香辛料、たんぱく加水分解物、カラメル色素、贈粘多糖類、調味料(アミノ酸) 製造者:ハグルマ株式会社 和歌山県紀の川市西三谷717
この社の別商標“三ツ矢ソース・とんかつ”との味の差が、もひとつわからん…
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コメント
ホームページにも載ってますが、南海本線の駅のベンチが「羽車ソース」が多いですね。
南海本線はご無沙汰ですが、高校時代通学に使っていたので、確かに「羽車ソース」のベンチをよく見かけたなと懐かしく思い出します。
羽車ソースというと、母親の友人に少々縁があるようです。母親は懐かしいようです。
投稿: ぽんぽこやま | 2011年5月16日 (月) 01時23分
ぽんぽこやまさま
南海本線の駅ベンチの看板の“ハグルマ”…あれがつい最近まで京阪の京橋駅にもあったんですが…ご存じないですかね?。このネタの為に「写真撮っとこ」と行ったらなかったという…
羽車ソース、もし見つけたらお母上のおみやげにどうでしょうか。味から昔を思い出すことができたら、ええなと思いまして。
コメントいつもおおきにです。
投稿: 山本龍造 | 2011年5月17日 (火) 01時06分
こんにちは。
改めてサイト内を漁ってみたら
羽車ソースが
しかも、普通のポリエチレン(?)ボトル入り。
初めて見ました。
近所のスーパーのとんかつ弁当についてる、小さいソースしか存在を知りませんでしたから。
(黄色いパッケージ入り)
何気無い、弁当のソースにも歴史があるんですね。
地ソースといえばブルドックソース、オリバーとんかつソースがありますね。
この二つは昔、サンテレビでよくCMしていました。
オタフクソースもありますが、お好み焼きソースでメジャーになった感があります。
一昔前、TVで言ってましたがソースは、ある程度日にちが経過した方が熟成しておいしいんだそうですね。
ほとんどの人が、知らないもんだから新しいソースばかり売れて、せっかく熟成した極上のソースが賞味期限切れになってしまって廃棄処分される悲劇が起こっています。
投稿: わい | 2011年6月 6日 (月) 11時27分
わいさま
先程ハグルマのサイトへチェックに行ってきました。弁当用の小袋もやってはるんですね。こっちはこれの存在を知りませんでした。
で、私も見ましたよその昔、「ソースは日にちが経過した方がおいしい」という内容をテレビで。確か賞味期限のことを取り上げられていた番組やったと思います。もったいないですね。
それで、瓶ものとPETもので賞味期限が違うのをご存知ですか?
イカリのサイトで見たのやと思いますが、瓶は3年、PETは2年持つそうです。見た目にはわからないですが、PETは空気を通しているそうで、それで日持ちが1年短いそうです。
やっぱり…瓶がいいですわ。重たいのが難ですけれど。
コメント有り難うございました。
レスが遅くなり申し訳ございません。
投稿: 山本龍造 | 2011年6月 9日 (木) 18時32分