宙組・梅田芸術劇場公演“銀ちゃんの恋”
「何でこんな演目をタカラヅカでやるんやろ」ってのが正直な感想。お芝居であってミュージカル的要素がかなり少なく、「ちょっとなぁ」な印象が残る公演でした。
…てなこと思いましたけど、その「タカラヅカ的」と言うものを、観賞者側が決めてかかるというのも変な話ですかね。興行する側が「今度の出し物はこれや!」と、その幅広い可能性を試してはるのに、そんなこと言うてはあきませんね。てなわけで、「私の好みの出し物ではなかった」という、ただ、それだけです。
で、帰って調べますれば、この演目、これで3回目なんですね。しかも大空祐飛さん主演で2回目…そうなんか、それなりに評判ええ出し物なんかぁ。ちょっと信じられん気がします。
結局やっぱり愚痴になってしまいますが、物語の内容にも登場人物のキャラにもこの2010年という“今”が感じられなくて…。ま、最後に舞台に出てくる“階段”を“大劇場の階段”に見立てた演出に“タカラヅカがタカラヅカをパロディにしている”ニュアンスが感じられたのは、面白いとも言えましたが、後々色々考えますに…それもどうだかなぁ。
ぐちゃぐちゃ文句を並べましたが、眠気も起きず、それなりに楽しいひとときではありました。勿論いつも感じる“大味”北翔海莉さんの守備範囲の広さとその歌唱力の高さに、今回も「やっぱりええわぁ北翔さん♡」と思うのでありました。こんな実力派でもまだ三番手。あと数年で宝塚歌劇100周年。その時「“トップ中のトップは北翔さんで”ということで取ってあるんかもな」とうちのひと。そうかもしれませんね。とりあえずその日までは、ずっと追いかけまっせ、タカラヅカを、そして北翔さんを。ついでの様な書き方になってしまいますが、大空さんも益々トップの風格が板についてきて、ええ感じ♡と思いました。宙組、次は…バウホールでの蘭寿とむさんのコンサート、こっちも楽しみ楽しみ。
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コメント
そうですね。そもそもは天海祐希がトップの時に上級生ながら二番手だった久世星佳のために企画された作品だったと思います。
好き嫌いは分かれますけど、「宝塚らしくない」作品も、宝塚の可能性という意味では興味深く見ています。
涼風真世のサヨナラ公演はブロードウェイの演出家を招いてのブロードウェイミュージカル「グランドホテル」でしたけど、一番二枚目っぽい役が主演の涼風さんに振られず、涼風さんの役柄はくたびれた中年サラリーマン役でした。カッコよくなくても、心がキレイな人なら宝塚の主役というのもありかなと思わせる作品でした。出来るならもう一度見てみたいです。
投稿: ぽんぽこやま | 2010年9月 8日 (水) 03時16分
ぽんぽこやまさま
なるほど、そういうことですか。さすが長く深くタカラヅカを楽しんできはったお方のコメントは違いますね。ま、「好き嫌い」を「良し悪し」とごっちゃにして語らん様に気をつけたいと思います。
いつもおおきにです。
投稿: 山本龍造 | 2010年9月 9日 (木) 23時29分
はい、でもやはり大劇場公演は美男美女の恋愛ものを基本にして欲しいですね。
もともとバウホールが実験的な演目を行なうために建てられたものですから。
「銀ちゃん~」ももとはバウホールだったと思います。
梅芸公演って大劇場の演目が基本だったはずですから、やはりこれを梅芸で上演というのには違和感がありますね。
投稿: ぽんぽこやま | 2010年9月11日 (土) 14時19分
ぽんぽこやまさま
そうですね、バウホール公演やと「ふぅん、こんなんもやりはるねんな」で済むんですけども…
ま、ともあれやっぱりいろいろ実験的なモンにも挑戦してほしい気もしてきました。
コメントおおきにです。
投稿: 山本龍造 | 2010年9月12日 (日) 21時49分