とことん船旅1:阪九フェリーで福岡へ
高速道路の上限1,000円とか無料化とかでキビシい経営状況が続くフェリー業界。もうこれは「乗って応援するしかないで」という気分もあり、泉大津から阪九フェリー“やまと”に乗って九州・福岡まで行ってきました。
もちろん上記の理由もあるにはあるのですが、この、船旅ってね、一回くせになったらヤメられんくらい楽しくて…ただし瀬戸内航路だけかな。日本海でフェリー乗って船酔いして、「船旅がええのは穏やかな瀬戸内やからやねんな」と思った次第。夕刻出航して翌朝着くという運行スタイル、これが、またええんですわ。
何がええかって、その海に沈む夕陽、これがええんですなぁ。山や街に沈むそれもええんですが、やっぱり水平線があって太陽があってというのがこれまた感動的。船上からの眺め、どんな景色の時に陽が落ちるかが定まってないのも魅力です。今回はちょうど明石海峡大橋の下に差し掛かるところでちょうど夕焼けを見ることができました。あんまり夏っぽい雲ではありませんでしたが、表情豊かな空にもなって…いやぁうれしいなぁ。「この大橋のおかげで“たこフェリー”が苦境に立たされているねんなぁ」とこころの片隅で思いつつ「しやけど、こんな立派なモン造れるって…すごいなぁ人間って」と感動したり。強風の中、あれこれ思いながらデッキで夕景を楽しみました。そうそう、もちろん日の出も同様、やはり素晴らしい光景を楽しむことができます。
陽も落ちて、今度は夜景を見ながらレストランで晩ご飯を。とっても美味しい…という訳ではありませんが、何かええんですな、持ち込み弁当やおにぎりを食すのと違って。フェリーの航路によっては、レストラン利用者の減少で、食堂の廃止をしたところもあるとか。このフェリーもそうなっては困りますんで、少々高くついても、やはりレストランで食べるぞと心に誓いました…って大袈裟ですが半分以上本気。
食事も終えて今度は大浴場へ。大勢の人が利用するであろうに全然塩素クサくなく快適です。他にシャワー室もあって至れり尽くせり。こんな船旅文化がずっと続きます様に願わずにはおれません。随分お得なツアーも用意してはるみたいですので、ぜひ、皆さんも乗って楽しんで応援してくださいます様、宜しくお願い致します。とか
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コメント
往年の新婚旅行の定番であった瀬戸内航路・・・十分に楽しんできてくださいね。
投稿: ファジー | 2010年8月 8日 (日) 14時52分
運転する人もビール飲んだり、体をぐっすり休められたりしますからね。
自分も船旅のこういう風情、なくなって欲しくないです。
投稿: ぽんぽこやま | 2010年8月 8日 (日) 16時48分
『西宮インターチェンジをちょーいとおーりーてー♪
おーい、阪九フェリーで、九州だぞぉー』
あの人形がいかりや長介さんで
「阪急」フェリーだと信じて疑いませんでした。
投稿: あっちん | 2010年8月 8日 (日) 19時29分
●ファジーさま
有り難うございます。十分に楽しんできましたっ。
>>往年の新婚旅行の定番
昭和再発見でもう一度この瀬戸内航路が見直されてほしいもんです。
●ぽんぽこやまさま
そうですわ。酒も呑めてええですわ。
ま、私は自動車なしで乗船しましたんで、今回は関係ありませんけどね。
●あっちんさま
はじめまして。ようこそ拙ブログにお越しくださいました。
で、そのTV−CM、メロディはばっちり覚えてるんですけど、どんな画面やったかが思い出せんで…すんません。何となく「そう言えば人形やったな」程度です。
テレビでもラジオでもフェリーのCMってけっこう流れてましたねそう言えば。最近はたこフェリーくらいでしょうか。頑張ってほしいものです。
皆さんコメントおおきにでした。
今後ともよろしゅうです。
投稿: 山本龍造 | 2010年8月 9日 (月) 18時51分
3年前の春、韓国へ遊びに行きました。大阪~釜山は往復フェリー。のんびりした船旅、なかなかいいものだと思いました。行きも帰りも一泊浮きますし。
投稿: ぽんぽこやま | 2010年8月11日 (水) 15時37分
ぽんぽこやまさま
そのフェリーって、許栄中氏が手掛けたヤツですかね?そんな船旅に詳しいわけではないのですが、そんな話を最近読んだ本に書いてありまして…今でもやってるかもしりませんがね。
で、どうでした?瀬戸内から外海に出て、揺れはどうやったんかなぁと思いまして。
ま、船で行ける…近い国やということですね。
いつもコメント有り難うございます。
投稿: 山本龍造 | 2010年8月12日 (木) 11時09分
>そのフェリーって、許栄中氏が手掛けたヤツですかね?
あ、ありましたね。そのフェリーは許栄中氏の失脚と共に廃止になりました。
しばらく大阪~釜山のフェリーは途絶えていたようですが、大阪は在日コリアンも多いので一定需要があるためか、韓国の海運会社が復活させたようです。韓国籍の船なのに、どこかの日本の中古のフェリーを買い取ったらしくて、船内の表示があちこち日本語になっていたのが面白かったです。
一番安い船室だったので、窓のない、両側に二段ベッドを備え付けた船室でした。そのベッドの上だけが個人スペースという・・・。
船室に入ると、釜山在住の、大阪の知人を訪ねていくという60歳近くのおじさんが、自分の食べるパンと牛乳を船内の売店に買いに出て行かれました。帰ってくると袋が二つ。言葉が通じないのですが、そのうちのひとつを目の前に差し出されました。挨拶すらしてもないのにこちらの分まで買ってきてくれたようです。お金を払いますからとサイフを差し出したのですが、要らないと。
もう一人同室の、在日のバイリンガルの人が「韓国じゃ年上の人間が年下にご馳走するのは当たり前だから断るとかえって失礼だから受け取っておいたほうがいいよ」と言ってくれたのでありがたく頂戴しました。
そのおじさんの行き先の大阪の知人というのが、こともあろうに車で数分という目と鼻の先にお住まいで、こちらに滞在中に何度かお邪魔させていただきました。今も交流は続いています。相変わらず言葉は分からないままですが。
「国」が介入してくるといろいろややこしい問題もありますけど、個人レベルだとこういう人情の温かさに触れられることもあります。のんびりした船旅だからこそ出来たことですね。帰りは明石海峡大橋の下を早朝に通過しました。
投稿: ぽんぽこやま | 2010年8月12日 (木) 15時25分
ぽんぽこやまさま
いろいろ情報おおきにです。
でね、“パンと牛乳”の話、ちょっと納得です。
というのは、柳川の川下り、舟には韓国人の方も乗ってはりまして、遊覧中、川岸の売店でアイスクリンを買わはったとき、船頭さんの分まで買うて、渡してはりましたわ。これもきっと同様の理由なんでしょうね。ただ、船頭さんは両手を使って漕がなアカンということで、ペットお茶に変えてもろてはりましたけどね。
今回の旅で思ったのは「韓国、中国からの観光客が多いなぁ」ってことです。関西も多いと思ってましたけど、それ以上に多いと思いました。
で、確かに“国家”が絡むとややこしい感情が行き交ってしまいますが人間同士だとまた、別かもなと思いますね。ま、語るとむつかしいことですのでこの辺で。
コメントおおきにでした。
投稿: 山本龍造 | 2010年8月12日 (木) 23時09分