金物師の名門が東成に
先日東成区の緑橋とか深江橋あたりをうろついていますと、ちょっと妙な雰囲気漂う家(?)に出会いました。
何が“妙”って見ての通り。お寺の鐘やら橋の欄干の装飾品やら、(私には)どなたかわからない人か神様の顔などがその建物の前に飾られています。「ここって…何ぞの宗教法人かぁ?」と思いつつ、怖々近づいて表札を見ると『○○□□掾鋳造所』の文字がありました。
「へぇ、こんなところに鋳物の会社があるんやな」程度に思っていましたが、帰宅後調べますと、ここ、その道では超一流の金物師の家系の率いる工房ではありませんか。400年以上前より神社・仏閣の相輪、梵鐘、燈籠などの製作をしてはる名門とか。戦後は製作以外にも文化財指定建物に使われる金物の修理や復元なども手掛け、東大寺、薬師寺、法隆寺、姫路城など国宝の金物製作をしてはるそうです。
勝手にこの手の職人さんの工房は京都にあるんやろと思っていましたら、我が地元大阪の、町工場の多い東成区にあったとは…かなりの驚き。今日の町工場も、この金物師の工場も「知られてないけれど、スゴイ技術を持ってはる」という部分は同じですね。「そういうスピリッツを生む何かがこの地に宿ってるんかもしらんなぁ」てなことを、ふと思いました。
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