貝塚のお酒 『千両菊』
『大阪の酒』と聞いて、秋鹿、呉春、國乃長、天野酒くらいは思い出す人も多いでしょうが、それ以外にもマイナーながらも何とか頑張って自家製品を世に送り出してはる府下の蔵元もあるわけで、その中でもひときはマイナーな存在ではないかと思っているのが、この『千両菊』の寺田酒造場さん。ここのお酒は、店頭でもあまり見かけませんし、日本酒好きにもほとんど知られていません。
貝塚市の山麓に工場を構えるこの蔵元、昔は同市海側の旧市街地にあったそうです。四半世紀ほど前、スレート葺きの工場を訪ねた時、「昔は酒蔵らしい蔵で酒つくってたけど、タンクローリーも入って来れん狭い道に面しててな」と移転の理由を語ってはりました。昭和60年に出された講談社発行『日本の名酒事典』によると、昭和43年に移転、「タンクローリーで灘から宮水を運び、但馬杜氏が仕込む」とあります。灘の大手の下請けをされていたということかもしれませんね。他に『秀長』『貴美盛』の銘柄もありましたが「中身は同じ」とのことでした。
で、今回購入したのは東大阪は俊徳道駅近くにある昔ながらな風情の酒屋さん。もちろん“立ち呑み部門併設の”、です。前々からこの“千両菊”と書かれたのれんが気になっていました。お店の人に訊くと「これ、おいしいょ。上撰やけどちょっと安いから、お得やし」とのこと。1本1,700円でした。
さてお味は…「よく濾過してある(であろう)キレイで細おもてな印象のお酒。ちょっと、ほんのちょっと土壁風の香味が個性なんかな」って感じでした。
弱小メーカー、どんな形であれ生き残ってほしいもんです。グローバリゼションが行き詰まったら、そこに未来がある…とか思うんですが。
◇ 『千両菊』 寺田酒造場
大阪府貝塚市名越808番地の13
| 固定リンク
| コメント (6)
| トラックバック (1)
|

































最近のコメント